(1)タガが外れたが……

 この国はいったい何をやっているのだろう。昨日、ゴールデンウイークが始まったが、タガが外れてしまったようだ。
「ETC装着車両だけ高速道路料金を割引します」というわけの解らぬ政策がまかり通り、一部の人のためだけに税金がじゃぶじゃぶと投入されていく。国の口車にのってETCを装着するのがどうしても業腹なので、絶対に着けないワシャにはなんのメリットもないが、いずれそのツケの支払明細は回ってくるんでしょうな。あ〜腹立たしい。

 そしてこんな暇人も現れた。この高速道路の割引を使って青森県から鹿児島県まで全国走破するんだとさ。今までなら高速料金だけで36,600円掛かったのが3000円で走れるようになった。だから、大きなキャンピングカーにたった一人で、CO2を撒き散らしながら渋滞する高速道路を南下する。目的は走破することなんだそうだ。それって意味のあることなんだろうか。

 平成の不平等条約といわれる議定書は、真面目に省エネルギーを実践してきた日本にとって極めて不利なルールとなっている。地球温暖化への影響度を示した数値があるが、それによればアメリカ30.3%、欧州27.7%、ロシア13.7%に対して日本は3.7%でしかない。ところが一桁少ないにも関わらず、CO2排出権取引で買う側に立つのはおそらく日本だけになるだろう。そこに我々の生活を向上するために使われるはずの莫大な税金が投入され他国を潤すことになる。

 一方でこういう状況に追いつめられている日本が、もう一方でCO2垂れ流しのばら撒き施策を実施している。キッチンの蛇口を封印しているので、隣家から水を買っている。しかし、水洗トイレは壊れていて水が流れっぱなしだ、というようなマヌケな構図がここにある。これでいいのか。でかい車で全国行脚しているばあいか、脳天気なオジさんよ。
(下にもあります)