世界ビジネスサミット

 デンマークの首都コペンハーゲンに世界をリードする経営者らが集まった。「地球温暖化」と「経済危機」の双方を克服するための提言をまとめるためだ。
 この会議に、例のアル・ゴア元米副大統領が招待されて演説をしたそうな。まだ、この人、環境分野で生き残っていたんかいな。ちょこっと驚いた。アル・ゴアが書いて大儲けをした『不都合な真実』は大衆扇動のでたらめ話だったというのは有名な話だ。養老孟司さんも『読まない力』(PHP新書)の中にこう書いている。
《ゴアの書物を読めば、あれが一種のデマゴギーであることは、明白である。》
 また、ゴアの父親が原子力産業の大株主だったというのも有名だよね。地球温暖化を煽り立て、CO2削減を強いることで、何のことはない。ゴアパパが儲かるように仕組まれている。これでノーベル平和賞受賞って、詐欺にあったような心持ちだ。
 この「世界ビジネスサミット」も、12月に開催されるCOP15(気候変動枠組み条約締結国会議)もそうだが、基本的に現在の環境問題というのは、欧米の押し付けでしかない。それによる最大の被害国は日本である。世界のCO2の2%しか出していない国が、なんで各国からぎゅうぎゅうと締め上げられなければならないのか、ワシャにはよく解らない。
 1997年が日本にとって2度目の敗戦であると思っている。平成の不平等条約京都議定書を突き付けられ、CO2排出権などというありもしないものを買うために国民に使うべき税金を海外に垂れ流している。内容も精査しないで議定書案を飲んだ橋本首相は第1級の戦犯だ。
 地球物理学の権威、赤祖父俊一氏は言う。
「この取引(CO2排出権取引)で、買う側に立つのは、およそ世界でたった一カ国、日本だけです。そのような形で日本が富を失う間に、米国も欧州も、中国もロシアも潤っていくというわけです」

 世界ビジネスサミットでも「日本の役割に期待」するんだそうだ。どこまで日本が努力しても「更なる努力」を要求される。そろそろ己の馬鹿さ加減に気づくべきときなんじゃないか。もう、環境の馬鹿騒ぎは止めようよ。