自家撞着

 高速道路の通行料が今日から1000円になる。高速道路各社はゴールデンウイーク並の混雑が出ると予想し、態勢を整えているという。日本全国をレジャーに出掛ける乗用車がバンバン走って、景気のいいことこの上ない。
 しかし、どう考えてもこの施策が、CO2削減の目玉としてこの1月から始まった太陽光発電設置補助(1kwあたり7万円)と矛盾しているように感じるのだが、どうだろうか。国や自治体の補助があるといっても、まだまだ太陽光発電システムは高額だ。C02の削減をしなければ地球は、地球は死の星になるんじゃなかったのか。環境バカ本に『死に向かう地球』(現代書林)というのがあるくらいだ。埼玉県川口市は、この危機的状況を打破するために、地球温暖化を「地球高温化」と言い換えたんじゃなかったっけ。そんな自治体の市民がまさか1000円で高速道路を走ったりしないよね。
 国のやっていることが矛盾している。一方でごみの分別だ、リサイクルだ、レジ袋削減だ、と民草に手間を強いておきながら、片方で経済対策と称し、それに関わるCO2の排出増加には目をつむる。これって経済発展を理由にしてCO2の排出を増加し続けている中国となんら変わりがないように思うのだけれど、いかがでしょうか。

 今日の夕方のニュースで「各地の高速道路の混雑は通常の休日とさほど変わりはありませんでした」というアナウンスが流れることを祈っている。それほど日本国民はバカじゃないんだと思いたい。