官僚の卑怯

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090223-00000900-yom-pol
 官僚の保身というやつは見ていて本当に卑劣だね。
財務省の杉本和行次官は23日の記者会見で、辞任した中川前財務・金融相がバチカン博物館を視察した際、触れることを禁じられている展示品を素手で触るなどした問題について「(同行した財務省職員は)大臣のグループから時に距離を置いていて、大臣の行動のいちいちを把握する状況でなかった」と釈明した。》
 この次官は、「酔っ払いと一緒にバチカン美術館に行ったけど、離れて見学していたからな〜んにも知らんかったもんね」と言っている。
 こいつの言っていることはおかしい。次官と言えば大臣直属の部下である。側近中の側近だ。それが、大臣の行動を把握できないほど離れて行動していたとしたら、公務員失格である。それに、大臣と二言三言話をすれば、大臣が尋常ならざる状況であることが判るだろう。ならば、なおさら大臣から離れてはいけない。ある意味でこの事務次官がもっとも性質が悪そうだ。
 次官はこう続ける。
バチカン視察が財務省の業務かといえば、なかなか難しい」
 全然、難しくないって。財務大臣には外交という公務もあろう。しかし、G7に行っている財務官僚の仕事にバチカンとの外交などという役回りはない。百歩譲って、財務大臣の外交に随行したというなら言い訳になるが、この次官、自ら、「随行していない」と言っている。だから、この次官は公務の最中にG7を抜け出し公費で「私的」なバチカンを見学していたということになる。

 この一連の問題が顕在化したため、この次官は手のひらを返すように大臣から遠ざかっていった。官僚らしいといえば官僚らしい。この面従腹背次官が、大臣のストレスにはなっていなかったか。そのストレスがアルコールをよんだのではないか。それは藪の中だが、この次官にも責任をとらせる必要がある。