イブの名古屋駅東口

 この時期に、名古屋駅を降りて桜通方面に出ると、暗澹たる気持ちになる。JRセントラルタワーズ一帯が光の洪水なのだ。夜なのに目を開けていられないほど明るい。確か名古屋市はCOP10(生物多様性条約第10回締約国会議)を開催するんじゃなかったっけ。鳴り物入り福田首相が始めた「環境モデル都市」に立候補していたのではないのか。これだけの灯りのシャワーを毎夜毎夜垂れ流して、どこが環境にやさしい町なのだろう。見る人の心を癒す、と言えば聞こえはいいけれど、まったく生産性のない空疎な灯りのために、どれほどの化石燃料が燃やされ続けていることか。

 この時期にこんなことを全国の町でやっている。個人でも家をイルミネーションで飾り立て深夜までキンキラピカピカやっている。こんなことを野放しにしておいて、何が低炭素社会の実現なのだろうか。国が唱えるキレイごとを信じられない要因がここにある。