晩秋の名古屋

 昨日、名古屋に出掛ける。土日の快晴から一転して雨模様となった。それでも晩秋の名古屋はいい。学生の頃から街路樹の色づいた名駅、伏見、栄界隈が好きなので、楽しい午後になった。
 伏見の御園座の北にしらかわホールというクラシック専用の中規模ホールがある。そこで内外のピアニスト6人によるショートプログラムの演奏会があった。ショパンエチュードから「革命」、この曲は坂を転がり落ちるような出だしがポーランドの陥落を暗示している。激しい曲なので好きだ。そして、反対にとても静かな「別れの曲」、これは大林宣彦監督の「さびしんぼう」のテーマ曲に使われた。広島県尾道を舞台にして、この曲に彩られながら、主人公のヒロキと「さびしんぼう」とあだ名をつけられた少女との別れのシーンはロマンテックで感動的だった。目を瞑って耳を澄ませていたら、脳裏に映像が浮かんできましたぞ。
 中でも「演奏会用アレグロ イ長調op.46」という曲が良かった。始めて耳にする曲だ。速いテンポで、たたみ掛けるような演奏は迫力があった。どうやらワシャは激しいのが好きなようですな。
 1時間程度のミニコンサートだったが、1500円というリーズナブルな値段は魅力的だ。このコンサートを教えてくれたHさん、ありがとうございました。
 コンサートの後、御園座の南の喫茶店でお茶にした。地下にある感じのいい店で何度も御園座の帰りに立ち寄ったはずなのだが、店名が出てこない。
 その後、名駅へ出て、高島屋三省堂に寄る。白川静関連の本を数冊購入して帰路についたのだった。めでたしめでたし。