つづき

 この日記はまだ土曜日である。昨日の日記で、土曜日を午後10時からさかのぼってきた。今日は、土曜日の午後5時の名古屋伏見から始めたい。
 地下鉄伏見駅から少し南に行ったところに「ちょうちん」という居酒屋がある。この店が7月22日に閉店をした。御園座に近く、雰囲気のある店で、ワシャは好きだったんですよ。御園座の裏通りに控え目な入口があって、カウンターが8席、通り沿いに4人掛けのテーブルが3つ。それだけかと思いきや苔むした中庭があって、その奥に2部屋、それぞれが15〜16人収容の座敷になっている。2階もあって、そのどこからも中庭が見える。わりといい店だったのに、おそらく御園座の閉館が響いたのかなぁ。ついに持ち堪えられなかった。平成25年3月からまるまる5年、伏見から客足が遠のいたのだから……。
 ワシャら伝統文化研究会が久々に「ちょうちん」に上がったのは5月の末だった。その時に7月末に閉店することを知った。ありゃま。勘定を済ませると5000円分の金券をくれたのだった。
 別の日にまた行った。また使った分の半額を金券で返金してくれる。次は、名古屋に研修で出かける後輩に渡した。そうしたら渡した倍以上の金券が帰ってきた。どんだけ飲んだんじゃい!金券がもったいないから閉店の1日前、つまり土曜日に出かけたのだった。
 酒も肴も美味しかったでヤンス。友だちとヒラメやウニに舌つづみを打っていると、若い夫婦連れが部屋に入ってきた。まだ生まれて半年くらいの赤ん坊を抱いている。赤ちゃんは、ちっともぐずらなくていい子にしていた。旦那が席を外したチャンスに奥さんのほうに「何か月?」とか話しかけて、赤ちゃんが7ヶ月であることを知る。ついでにちょっとほっぺたに触らせてもらった。ううむ、赤子はむちむちして、可愛らしかったですぞ。
 そんな交流もあって、美味しいお酒もいただいて、めでたしめでたしだった。なんだか「ちょうちん」には、閉店間際にえらく御馳走になったなぁ。

 昨日の大相撲である。昨日も夕方から外出をしていたので、ライブでは観られなかった。だから録画を9時くらいに再生していた。御嶽海は千秋楽の一番を落したのか。残念だったなぁ。でも相手が若手の豊山で、それも見ごたえのある大一番となったから、まあ良しとするか。モンゴルの暴力横綱に殴られて休場し十両に転落した貴ノ岩十両優勝をして来場所に幕内にもどる。よく頑張った。宇良は今場所も全休だった。今、三段目にいる。なんとか復帰して欲しいものだ。
 それにしても、御嶽海の表彰式の様子を眺めていてちょっと悲しくなった。
君が代」の斉唱の時に、座ったままの日本人が目についたのである。大半の人は立ちあがって、斉唱をした。しかし、桟敷にずっと座ったままのオッサンが何人か画面に映った。中には足腰の悪い人もいるだろうが、みんながみんなそうでもない。単に「国旗」「国歌」に敬意を持てない人なのだろう。日本人として日本列島に居住し、日本の伝統文化である大相撲を観に来て、国歌斉唱に立てない人、哀れだなぁ。