温暖化危機論者の巻き返し その1

 アル・ゴアは著書『不都合な真実』(ランダムハウス)で全世界の人を脅しまくった。
《海水温が上がると暴風雨の勢力が強まる。2004年フロリダは、4つもの並はずれて強烈なハリケーンに襲われた。》
《温暖化が進むとハリケーンの頻度も増える。》
 2004年以降、アメリカも日本もそれほど大きなハリケーン、台風に襲われていない。明らかにゴアの言っていることは間違っていた。
《氷が溶けることは、ホッキョクグマのような生き物にとって、凶報である。最近の調査によると、これまでになかったことだが、多数のホッキョクグマが溺れ死ぬなんてことは、これまでほとんどなかった。》
 ホッキョクグマが北極辺りに棲みついて永い悠久の時が流れている。その間に現在よりもずっと暖かい時期もあった。北極の氷なんかなかった時期もある。でもホッキョクグマさんは絶滅していないよね。個体数が減っているとすれば、それは人間のせいであって地球温暖化のせいでは絶対にないのだ。
 ゴアは、枯れて茶色になったトウヒの森の写真を見せこう言う。
《このような枯れ山が、アラスカとブリティッシュコロンビアの5万7000平方キロメートルにわたって累々と続いている。かつては、今よりも寒く永い冬のおかげでキクイムシが急速にまん延することはなかったのだが。》
 ゴアは、「温暖化で森が失われていく」と言いたいわけだ。しかし、これなんかも極めて限定された現象でしかなく、どう考えても、温暖化はアラスカの森林資源にいい影響しか与えない。植生は変化するかもしれないが、森はトウヒなどという貧しい樹木ではなく、もっと実りの多い樹種に取って代わるだけのことだ。
(下に続く)