環境問題のウソ集め その2

○もし、グリーンランドまたはグリーンランドの半分と南極の半分が、溶けたり割れたりして海中に滑り落ちると、世界中の海水面は5.5〜6m上昇することになる。(アル・ゴア不都合な真実』)
※地球の平均気温が2度上昇したところで、南極の平均気温はマイナス57度なので、仮に温暖化によりマイナス55度になっても、南極大陸の氷は融けない。20度上昇してもマイナス37度でやっぱり氷は融けない。どうやったら南極の氷を半分も融かすことができるのだろう。それに、周辺海域の温度が上昇すれば、逆に南極の降雪量は増加して南極に氷雪が蓄えられることになるがいかがか。
※それに、科学雑誌の『Newton』では、「南極大陸全体としては、今のところ温暖化の傾向はみられない」と言っている。どうすれば南極の氷が半分になるのだろう。
○最悪のシナリオ「ファイルX」をさらに総合的に分析した結果、出来上がった二十一世紀末の世界地図である。(中略)東京、ニューヨーク、ロンドン、上海、シドニー……世界の主な都市は全て海中に沈んでいる。(福岡克也『地球大汚染 黙しているのはもう限界だ』)
※福岡博士のこの文章の次のページには、海に侵食され痩せ細った大陸の世界地図らしきものが掲載されており、日本は中部山岳地帯と東北の脊髄山脈を残してあとは全部水没している。これを見たら「えらいこっちゃ」と思うのだろうが、福岡博士のこの論文が出されてから20年が経過して、それほど劇的に日本地図が書き換わったという話を寡聞にして知らない。
○6000年前にも地球の高温期があった。このときは、北極の氷が溶け出して海面が今よりも高く、関東平野の奥深くまで海が入り込んでいた時期だ。(石弘之『地球への警告』)
※なーんだ、CO2由来でなくとも地球は温暖化していたじゃん。それに北極の氷が融けてもアルキメデスの原理で海面は下がりこそすれ上昇しないのに……。
北極海沿岸――海面が七十メートルも上昇したため、その海岸線を見ても、曽祖父たちはそれがどこか見当もつかないだろう――(グウィン・ダイヤー『地球温暖化戦争』)
アメリカのジャーナリストのダイヤーは「将来のシナリオとして」と前置きをしながらも70mの海面上昇と言っているが、そんなことは、環境原理主義者ですら言わなくなっている。今はせいぜい1〜2mと奥ゆかしい。