エンジンの音轟々と

《【空自輸送機を派遣へ=中国へ初、地震被災者支援】政府は28日、中国からの要請を受けて四川大地震の被災者を支援するため、航空自衛隊のC130輸送機でテントや毛布、医薬品などの緊急支援物資を輸送する方向で調整に入った。町村信孝官房長官が午後の記者会見で明らかにした。国際緊急援助隊派遣法に基づくもので、自衛隊部隊の中国派遣は初めて。(時事通信)》
 ついに自衛隊の航空機が中国の空をゆくか。63年ぶりのことである。コラムニストの勝谷誠彦さんがこの件に対してどうコメントするのか楽しみだ。
 ワシャは自衛隊については肯定的な考え方を持っている。国家の誇りを守るためにある程度の軍事力が必要なのは当然といっていい。それに中越地震能登半島地震での自衛隊の活躍は実に頼もしかった。災害現場に彼らがいるだけで、住民たちは安堵する。是非、中国でも活躍をして、地震の被災者を救済して欲しい。

 それはそうと、自衛隊が動くとすぐに「軍靴の音」が聞こえてくる皆さんはどうしたんだろう。あの方々の「心の古里」に災害支援とはいえ自衛隊が介入するのだ。どう思っているのか聞いてみたいものじゃ。2000年9月3日に実施された東京都総合防災訓練(ビッグレスキュー東京2000)では、C−130H輸送機が訓練の一環として羽田空港に着陸した。その時、口を極めて石原都知事を罵った左巻きの皆さんお元気ですか。

 そんなことはどうでもいい。心配なのはあの国のよくわからない国柄だ。
 フランスのサルコジ大統領がチベット問題について苦言を呈したとき、中国人はフランス系スーパーマーケット「カルフール」に対して不買運動で徹底的に痛めつけるという行動に出た。ところが「カルフール」が義捐金を奮発すれば、中国人から熱烈な称賛の嵐が巻き起こっているという。金で善意をみる中国人らしい典型的な行動パターンだ。返された掌をまたすぐ裏返しにする民族性を持っていることを忘れちゃいけない。自衛隊が一所懸命に支援活動をしても、いつ何時、「被災地を踏みにじった。お詫びに沖縄をよこせ」などといちゃもんを付けてこないとも限らない。そのあたりは慎重に行動すべきだろう。
 今は低姿勢で友好関係を強調しているが、一旦、自国に不利な問題が発生すれば「それはそれ、これはこれ」と開き直ることは間違いない。なにしろ取り扱いの難しい相手なのだから。