持たざる国は辛い

 今朝の新聞に「ガソリン160円突破も」という大見出しがおどった。5月1日から暫定税率が復活し、それに原油価格の高騰分を上乗せするためにそうなる。個人的には値上げは嫌だ。でも、大局的に見れば国民に節約をしようという意識が醸成されるので160円程度なら受忍しようと思っている。
 でもね、ガソリン価格はもう下がらないと思いますよ。もちろん新しい油田が発見されて、その埋蔵量が1兆バーレルもあれば話は別ですが、4月21日の新聞にブラジルで新油田が発見されたってありましたが、それがたったの330億バーレル、わずか1年分でしかありゃぁしねえ。屁の突っ張りにもなりませんや。
 石油だけじゃない。天然ガス、石炭、ウラン……どのエネルギー資源をとってもすべて有限である。このまま使いつづければ在庫はいずれなくなってしまう。そのことにそろそろ産油国や資源を持った国が気づきはじめたということだ。
 現在の農業は石油なくしては成立しない。人類は石油を食っていると言ってもいい。石油が枯渇すれば、当然のことながら食料の生産量が落ちる。食料がなくなれば食料を輸入に頼っているバカな国は飢えることになる。日本の食料自給率は40%だから8000万の国民が飢え死にをするわけだ。そのことにもそろそろ食料輸出国は気がつきはじめた。
 資源もなく食糧も自給できない国はいくら吹っ掛けられようとも、どれだけ高値であろうとも、向こうの言い値で買わずばなるめい。

 これに対する処方箋は今のところ見当たらない。政治家も官僚も目先のことしか考えないから、いずれ日本は袋小路に入りこんでしまう。どうする日本、こうなったら中国の属国になるか、それともアメリカの51番目の州にしてもらうか。