色つきの声

 今日は東京のことを書くつもりだったが、朝日新聞「声」の欄にとんでもない投書を発見してしまったので、そっちを先に書くことにする。

 14歳のお嬢ちゃんのご意見だ。
北京オリンピックの聖火が、世界中で様々な妨害を受けている。私はこのような方法でチベットの独立を訴えるのは、間違っているのではないかと思っている。》
 そうでしょうか。では、どうやって迫害を受けているチベット人は自由を獲得すればいいのかな?強大な軍事力を持ってチベット人を虐殺し、チベット文化を抹殺しようとしている権力に対してどうすればいいのだろう。少なくともお嬢ちゃんが言うように「間違っている」ということはない。それ以外に強大な力に対抗する術がないのだから。
 お嬢ちゃんは古代ギリシャでオリンピック開催の時に停戦をした話を引いてこう続ける。
《「ポリス同士は争いながらも、同じギリシャ人という意識を持ち続けた」だからこそ、優れた文明が栄えたのである。》
 あのね、アテネとスパルタはわずかに150キロの距離しかなく、言ってみれば清洲織田信長)と駿府今川義元)のような関係だ。元々同じ文化を共有する同じ民族なのである。同じギリシャ人に決まっているでしょ。
 だがチベット中共はまったく異質の文明である。チベット人と中国人は違う民族なのだ。これを無理に融合させようとすればどちらかが消滅するしかない。それでもお嬢ちゃんは「同じ地球人としての意識を持つときが来た」とほざくのかな?
 ギリシャの面積は13万平方キロでしかない。チベットだけでもその16倍の国土を持ち、中共の押さえている全域では960万平方キロもあるんだよ。
ペロポネソス半島の人々的にわぁ、同じギリシャ人という意識を持ってたっていうかぁ、だからぁ、チベットの人もいちおう中国人という意識を持ってほしいみたいな……」
 アホか!ガキは勉強だけしていろ。