今朝の新聞から

 今朝の朝日新聞国際面、《「二・二八」解釈 中台の火種》という記事。
「二・二八」とは、1947年2月28日に蒋介石の国民党独裁政権の手により、台湾人の抗議デモが弾圧され18000〜28000人が犠牲になったという事件のことである。それを台湾では「大陸から来た国民党に自由と民主を求めて抵抗し弾圧された」と解釈する。もちろん日本でもそうだ。しかし中共では「台湾の人々が国民党の抵抗したのは人民解放の一端である。台湾住民は中国共産党人民解放軍と同じく、国民党の独裁と戦った」と主張している。
 全く違うんだけどね。台湾の人々にしてみれば、蒋介石の国民党も毛沢東中共も同根の大陸の軍事勢力でしかなかった。どちらが来ようと台湾人の主権を侵す豚なのであった。第二次世界大戦後、台湾人がしきりに言ったのは「戦後、犬(日本人)が去って豚(漢人)がやってきた」ということで、蒋介石毛沢東もさほどの違いはない。そういった意味では台湾を侵略したのは、一つの支那中国であったのだろう。しかし、現在の蔡英文総統は台湾人の代表であり、もともと大陸の夜盗のような軍事勢力とは別物なのである。そもそも台湾人が大陸の帝国に組み込まれたことは過去にない。己が華だと思っている帝国にとっては化外の地だったのだ。
 デジタル版はここ。ただしいつもの「チラ見せ」。
http://www.asahi.com/articles/DA3S12816296.html
 でもね、この記事の「台湾」という地名を「チベット」「ウイグル」「内モンゴル」に入れ替えても、さほど奇異な感じを受けない。やっていることが同じなのである。「日本」に替えても違和感がない。これは恐いことである。