地球温暖化の流行 その2

(上から読んでね)
 地球温暖化懐疑論者の槌田敦の著書『環境保護運動はどこが間違っているのか』(宝島社)では、1992年5月の日付で書かれたあとがきの中に《最近は「原発地球温暖化を救う」との大合唱が演出されている。》という記述がある。これ以降、環境関連本にはぞろぞろと「地球温暖化」が頻出する。
 このあたりがこの言葉が大流行するターニング・ポイントだな。

 ワシャはまだ書庫の中で悪戦苦闘している。もう6時30分を過ぎている。ウルトラマンのタイムリミットは近い。
 おおお!こんなところに1992年発行の『朝日現代用語 知恵蔵』があるではあ〜りませんか。早速『知恵蔵』の環境の項目を読む。そしてついに見つけましたぞ。「地球環境に関する国際会議」の項に《温暖化防止対策として、二酸化炭素の排出抑制も大きな問題となっている。そのきっかけをつくったのは、1988年6月にトロントで開催された「変化する大気―――世界の安全への対応」会議(通称、大気変動に関するトロント会議)。各国の科学者や政治家が参加して「先進諸国は2005年までに、二酸化炭素の排出量を88年レベルから20%削減する」決議が提案された。》とある。ここで温暖化防止対策としての二酸化炭素排出抑制のきっかけがつくられ、これを受けて「気候変動に関する政府間パネル」(IPCC)が組織されていくことになる。

 これできまりです。これしかないのです。(カルメン77風)
地球温暖化」という文言が国際的に使われはじめたのは1988年、言葉が人口に膾炙するようになるのは1992年ということで間違いない。やれやれ、これで漸く仕事場に向えるわい。めでたしめでたし。