賭博という毒

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080414-00000135-mai-soci
 またバカ母が幼い子どもを殺してしまった。鹿児島県加治木町でギャンブル狂いの女が、露天駐車場の車の中に1歳7ヵ月の子どもを放置していたんだとさ。
 ワシャにはこの女のスタイルはっきりと見える。上下ラフなジャージ姿で、髪は茶色に染め、パチンコをするときには必ずタバコを吸っている。平日の昼過ぎにパチンコ屋に来ていることから、定職は持っていないな。まず無教養な下層階級といっていい。
 大袈裟な話になるけど、古代より為政者は賭博(博奕)を厳しく取り締まっていた。その理由は社会が乱れ、子は父に従わず家業を滅ぼし、孝行の道を損なうからとも言われている。寛元2年というから蒙古襲来より前のことだ。博打に熱中し仕事を疎かにするものが増加してきたので鎌倉幕府は禁令を出している。博打をした武士は所職所帯召上げ、下賎の者は遠流とされた。その後に出された禁令では、更に厳しく博打をしたものは1度目・2度目は指切り、3度目は伊豆大島に流刑と定められた。昔なら元モーニング娘。後藤真希も指が無くなっていたということじゃ。
 大昔から博打の持っている射幸性や依存性は無教養な階層には極めて危険だった。猿の○○○○ではないが、一度快感を覚えてしまうと止まらなくなってしまう類のものなのだ。
 溝口敦『パチンコ「30兆円の闇」』(小学館)にこんなフレーズがある。
《たいていのパチンコ店の前では朝早くからいい若い者たちが開店を待ち構え、行列をつくっている。彼らの時間と労力は勉学や生産に結び付かず、彼らの金銭はパチンコ産業の枠内で空転して、いたずらにホールや台メーカーをはじめパチンコ関連業者を潤し、中国人や暴力団の資金源になり、しかも警察の利権と化して警察をも汚染している。》
 冒頭の母親は育児という大事なことを放棄し、こんな無駄なことに時間を費やしていたのだ。銀ダマにまみれる快楽に身を委ねていて我が子を失ってしまった。バカ母でも我が子が死ねば悲しいのだろうか?きっと悲しいのだと信じたいが、博打のために幼子を捨てておける女だ。あるいはギャンブルという阿片を吸う邪魔がなくなって清々しているのかも知れない。そうだとしたら3月30日の日曜日ではないけれどあまりにも悲しい。