(上から読んでね)
午後3時、検査員が書類から顔を上げて言う。
「現地調査にしよう。個所は市道寒館雪台線道路改良工事」
「はははー」
県職員が平伏して、市の部長は部下に目配せをする。目配せをされた部下はすぐさま指定された現地対策本部に飛ぶ。すでに朝から職員がそれぞれの現場でテントを立てて、待機しているのだ。そこに伝令が走ると言う事になる。
検査員は黒塗りで現地に立ち寄り、チラッと現場を眺めてこう言う。
「舗装路盤の状況を見せて」
随行した職員は書類を出す。
「このコピーが欲しい」
もちろん現地にコピー機などあるわけもなく、「それでは後程宿舎の方へお届けします」ということになり、その際には更に手土産を持って行かなければいけないんですな。
午後3時30分、かくして検査員様は意気揚揚と宿舎にご帰還あそばすのであった。めでたしめでたし。
って、これはくどいようですがワシャの創作ですからね(笑)。そこのところはよろしくね。