昨日の横綱決戦について、「八百長ではないか?」と疑問を呈する声が上がっている。確かに仕切りのときの朝青龍の覇気のなさ、花相撲のような吊り、終わった後の朝青龍のとぼけた表情などが、いつもの朝青龍らしくない。誰かから「今回は白鵬に譲れ」と言い含められている可能性は大きい。でも、それでいいのではないか。
プリンシプルな男、白洲次郎はこう言っている。
「大体プロのやるスポーツは外に適当な言葉がないからスポーツというので、実はスポーツでもなんでもなく単なる見世物に過ぎないのだ。見世物だから、少々汚いことをしても観客の一番喜ぶべきことをやるべきだ」
そう言った観点から見れば、昨日の千秋楽の一番は合格だった。多くの相撲ファンが見たいと思っているものを、実際に見せてくれたのだから。