大山鳴動鼠一匹

 大相撲の八百長問題がすっきりしない形で幕引きされそうだ。
http://mainichi.jp/enta/sports/general/sumo/news/20110602k0000e050017000c.html
 結局、25人ばかりの親方や力士を処分しただけで、あとの関係者は頬かむりして嵐が過ぎ去るのを待とうということらしい。北の湖千代の富士といった大物は八百長の常連にも関わらず、まったくアンタッチャブルで、若手にだけ厳しい処断をして、トカゲのしっぽ切りで済ませてしまった。根治するのではなく、上辺だけを取り繕って終わらせようといういかにも日本的な解決方法で、それが相撲協会らしいと言えばらしいのかもしれぬ。

 ワシャは元々、大相撲に八百長はつきものだと思っている。2009年5月23日の日記で最終盤の星取予想をしているがことごとく当たっている。
http://d.hatena.ne.jp/warusyawa/20090523
 好角家なら、終盤、とくに千秋楽などほとんどの星の行方がわかる。なぜなら、八百長を折り込み済みで観戦しているからだ。それでも楽しいから観ている。そもそも大相撲なんてショーなのだから、大らかに観ればよろしい。
 
 福島の原子力発電所ではないのだから工程表など出して改革などしなくてもいいわさ。
http://mainichi.jp/enta/sports/news/20110603k0000m050138000c.html
 文部科学省が文句を垂れるなら「公益法人」など突き返してやれ。それで自主興行をすればいいじゃないか。貴闘力八百長で首になった25人もみんな呼び戻して、一からやり直せばいい。
 大相撲は、伝統とか型にはこだわりながら、でも、もう少しダーティーになったほうがいい。金のために優等生を演じるのはよくないと思う。もちろん、朝青龍のような伝統を踏みにじる輩とか、大麻に関わった犯罪者は論外だけどね。

 せっかく大山が鳴動したんだ。鼠だけでなく熊牛も狼も飛び出してきて、みんなそろって頭を下げてしまえばよかった。
それでも力士同士の情というものがある。星取の勘定で、ときには勝を譲ることもあるだろう。そこに金銭の授受が生じてはいけないけれど、すべてを白にすることも不可能なのだ。

 清濁併せ呑む、日本人はこれを忘れちゃぁいませんか。