チェリーブロッサム?

「桜が咲いております。懐かしい葛飾の桜が今年も咲いております……思い起こせば二十年前、つまらねえことで親爺と大喧嘩……」
 昨日のことだ。近所のサイクリングロードを自転車で走っていたら、「男はつらいよ」の冒頭のフレーズが脳裏を過った。なんでそんなフレーズが出てきたかというと、サイクリングロード脇の桜がチラホラと咲いていたからである。
 ううむ、まもなくワシャの地方でも花見の季節じゃわい。もうすぐ春ですねぇ、ちょっと気取ってみませんか?

 ちがーう!

 今は大寒ですぞ。季節の中で最も寒くなる頃なのだ。大寒に桜がほころんでいてはいけない。絶対にいけない。立春がきて、雨水、啓蟄春分を経て、それから桜が満開にならなければおかしい。
 日本の季節が明確に壊れはじめている。24もの季節、人によっては72の季節がある日本の折節(おりふし)が失われようとしている。そのことが日本の風土を愛するワシャにはどうにも我慢できない。ごまめの歯軋りだけれども、ギリギリ言わしてもらおう。
「無駄なイルミネーションを点けるんじゃない」
「電気はこまめに消そう」
「近いところへ行くのに車を使うのをやめよう」
「ゴミは分別してリサイクルできるものはリサイクルに回そう」
 って、環境キャンペーンみたくなっちまいました。

 そうそう今日は朝から仕事なのだ。早くても帰宅は午後9時を回る。なんだか日曜日が休めない今日此の頃だった。