高村さんの話

 作家の高村薫が今朝の朝日新聞で「知事の談合問題」について無責任なことをほざいている。
地方自治の現場で変革を担っているだけの人材は育っていない。》
と前置きをしつつ、
《知事も悪いが、そうした人を選んだ有権者も悪いし、責任がある。》
と庶民を責めている。
 バカを言っちゃあいけない。腐れ知事やヘタレ首長の責任を日々の生活を慎ましくおくっている人々のせいにするな。はなから有権者に選択肢なんかないじゃないか。保守系の利権談合組織の押す天下り候補、あるいは自公民相乗りのお飾り候補、それらに対抗して出るサヨクイデオロギー候補、人生の最晩年になにをとち狂ったか突然立候補を表明する泡沫候補くらいしかいないじゃないか。その中から誰を選べって言うんだよ、おばさん。
 そもそも選挙自体が談合じゃないか。そこを指摘せずに有権者の大半を占める普通の人々に責任をなすりつけてどうするんだ。
 再建屋として名を馳せた坪内寿夫が「組織というものは上から腐る。魚が頭から腐るように」と言った。まさにそのとおりだよね。だったら腐らないステンレス製の頭にするしかないじゃないか。
 これからの首長は官僚の天下りや、地域の利権集団からお墨付きを貰えるようなヘタレではなく、頑固一徹、貧賤に戚々たらず、富貴に汲々たらず、というような人物を選ぶべきだろう。
 そんな人物はなかなかいないだろうし、たまたま長野のように出現しても、やはり県を牛耳る利権談合組織に具合が悪かったんでしょうね。早速、中央から半端な国会議員を天下りさせてお神輿にしてしまった。これも長野県の有権者のせいだと高村さんは言うのだろうか。
 表層に現れた事象だけ捉えてありきたりのコメントを出すんではなくて、きっちりと根幹の部分を解析してモノを言ってもらいたい。なんてったって高村さんはワシャらとは違って知識人・文化人なんだからね。