（上から読んでね）
ざっとこんな話でしたぞ。終了後、やはり質疑の時間がもうけられた。手が挙がるのはサヨク系の人ばかりだ。今度は最前列にいた別のオバさんが質問した。
「核兵器を持っている大国が核実験しても何も言わないのに、なんで北朝鮮が実験すると各国がこぞって問題にするのか？インドだってパキスタンだってしたのにこれほど問題にしなかった」
と、つまらない質問をする。サヨクのオバさんよ、もう少し勉強してから出直したほうがいいよ。
しかし森本先生は大人だった。
○基本的にインド、パキスタンはＮＰＴ（核不拡散条約）の未加盟国で、北朝鮮は加盟国であるという違いがある。核保有国の米ロ英仏中は条約を締結し遵守しているが北朝鮮は違反をしたということにつきる。
また、なぜ北朝鮮の核実験が危険かということに触れてこう付け加えた。
○現在の核実験は地下核実験しか許されていない。地下核実験の場合、どこの国も砂漠の深い地層で実施する。それは地下に放出された放射能が地下水に混じって下流や海洋に流れ出させないためである。だからアメリカはネバダ砂漠、中国は西方砂漠、インドはタール砂漠などで地下核実験を行っている。ところが北朝鮮は国土も小さいし砂漠もない。今回の核実験は海岸線に近い山に横穴を掘って実験するというおそまつな実験だった。この場合、何年かすると地下で汚染された水が染み出していき、これにより河川や土壌が汚染され、延いては日本海が放射能汚染されることになる。
やみくもに戦争反対、武力行使反対、自衛隊大嫌い、靖国壊してしまえ、とヒステリックに叫ぶ前に、冷静に現在の状況を考えてみよう。党本部の言うことを鵜呑みにするんじゃなくて、運動本部が出すスローガンをそのまま掲げるんじゃなくてさ、一度、自分の脳味噌で考えてから行動したほうがいいと思うよ。
