富士火力演習の人々 その1

 富士の裾野の演習場にはいろいろな人々が集っていた。

【軍事オタク】
 上下迷彩服を着用していたりする。やはり迷彩柄のナップザックを背負いごついカメラを首にぶら下げている。髪は短く刈り込んであり、一様に太っているのはなぜだろう。

【いかにも系の一団】
 髪はオールバックに撫で付けサングラスを掛けて、「ラフな格好をしてみましたぞ」とばかりにおそろいの白いTシャツを着こんではいるが、ズボンは黒スーツのズボンでそれにエナメルの靴、地肌が透き通る薄地の黒ソックスとくれば業界の方ですわな、どう見ても。おまけにごつい指には太いシルバーリングがギランと光っている。普通のシチュエーションでは絶対に近寄りたくない団体さんだが、これが火力演習の場となるとちと違う。
 結構、大人しく群衆の中に紛れて、みんなと一緒に戦車の号砲に飛びあがったり、思わず笑ったりしているんですな(どでかい衝撃には笑いが生じるのですね)。ワシャらの反応と何も変わりませんわい。終了後、自分たちの周りのゴミを拾い集めてちゃんと持って帰るところなんぞは犬のクソを放置して平気な普通の人々よりずっとまともでしたぞ。

【ケツ出しねーちゃん】
 誰が連れてきたのかわからないけれど、「江ノ島へ行ったほうがいいんじゃないの?」といった出で立ちのねーちゃんがいる。両肩をモロ出しにして、もちろんへそも出して、その格好でシート席に胡座を掻くものだから臭い尻まで半分見えている。思わず110mm個人携帯対戦車弾をぶち込んでやりたくなりましたぞ。
 その横に一個小隊の迷彩服に身を固めた自衛官が見学をしており、その中に女性自衛官も何人か混じっている。迷彩服に身を固めたきちんとした彼女たちと、海岸でもないのに隠しているのは性器と乳首だけというようなあばずれた格好のねーちゃんが対照的で面白い風景になっていた。
(下に続きます)