出た〜!「軍靴の響きが聞こえる」

 そのうちに必ず誰かが出してくると思っていましたぞ。そうしたらやっぱり朝日新聞「声」欄に無職の71歳男性が投稿してきた。内容はこうだ。
北朝鮮がミサイルを発射したのはよくない。でも、大騒ぎするほどのことじゃないと思う。だいたい今の北朝鮮の力では日本の自衛隊に勝てるわけがない。些細なことを理由にして更なる自衛隊の軍備の増強が図られるのではないか。今の状況は、どこか戦前に似ている」
 大爆笑!
 この男性の言うとおり、机上で国力、戦力の比較をすればそりゃ北朝鮮が日本に勝つということは不可能でしょう。でもね、あっちは核を持ちミサイル開発をしているんだ。それも立った一人の(極少数の)意思でなんでもできる全体主義国家なのである。かたや日本は「専守防衛」という思想で戦い方を制限されている。彼の国は日本本土にミサイルを自由に撃ちこむことができるにも関わらず、我が国はひたすら守るしかないのである。軍備を持っていてもミサイル迎撃に使えないものであれば、現実の脅威に対しては無力なのだ(だいたい自衛隊災害派遣にしか使えない軍にしてきたのはこの71歳のオジサンを始めとするサヨクの皆さんじゃないですかぁ)。
 そして現実の脅威に対抗できないとするなら、国民の安心安全を確保するためにも盾を装備するしかない。それが「弾道ミサイル迎撃システム」であるなら、防衛装備の増強はせざるを得んでしょう。長崎型プルトニウム爆弾は日本のどこに落ちても大きな犠牲を出すことは明白なのですぞ。それに対して丸腰でへらへら笑っていろというのか。この手の人間の思考回路というのがまったく理解できんわい。
 毎度毎度、声欄に笑える投書をしてくれることはありがたいけれども、もっと現実を直視して、この国を、この国土を、この国に寄る人々をもう少し好きになろうよ。
 それともう一つ、文末に決まりきった「軍靴の響きが聞こえる」だの「戦前を思わせる」というお題目で締めるのはよそうね。笑えるけれども飽きてきた。「軍靴の響きが聞こえる」のは、日本じゃなくて彼の国でしょ。「戦前を思わせる」ってノスタルジックでいいじゃないですか。