公家と侍

 民主党渡部恒三国会対策委員長がテレビでこう言っていた。
「政治家は侍なんだから……」
 その後に続く言葉は忘れてしまったが、永田議員の出処進退についてのコメントだったと思う。
 違〜う!
 今の政治家が侍だって?このおっさんとんでもない誤解をしている。高給と特権と地位と名誉を得たバカどもが侍のわけがなかろう。あんたら「公家」だって。それも平安末期の腰砕けた「腐れ公家」だって。確かに侍代議士もいないとは言わないが、大方は「腐れ公家」ですぞ。
 侍とは武士(もののふ)であるということに誇りを持ち潔い出処進退をして気概のある人間のことなのだ。言葉を弄して世を渡るような連中(まさに政治家)のことでは断じてない。
 例をあげるならば、今回のWBCで国の名誉を賭けて血みどろの戦いをしたイチローたちのことなのだ。見たか、バッターボックスで神経を集中していくイチロー選手の眼光の鋭さを。あれが武士(もののふ)剣客の眼だ。顔だ。
 
 イチローの名言を幾つか……
《チームの負けがこんでいるときこそ、しっかりしなければいけません。それでモチベーションをさげる人は、いいわけを求めて逃げているのだと思います。》
 聴いているか民主党の政治家諸君。
《第三者の評価を意識した生き方はしたくありません。自分が納得した生き方をしたいです。》
 党がどう思うか、じゃないんだ。自分がどうしたいかなんだよ。永田くん、コイチルの皆さん。そういう意味では平沼赳夫氏のとった行動は侍だったね。
《自分が見えていない経験からは、客観的に自分を見なければいけないという結論に達したのです。地に足がついているかどうか、ちゃんと見ていなければいけません。》
 現代のお公家衆は、自己中で主観的な連中ばかりですな。学歴秀才の限界といえば限界がきているのかもしれない。
 政界にイチローたちのように颯爽とした誇り高い男たちが現われないものだろうか。早くしないとこの国がもたないような気がする。