防災講演会は「三毛別羆事件」をクライマックスに持ってきて、獰猛な羆の絵をスクリーンに映しながら「時は大正4年冬、北海道は留萌地方、山懐に抱かれた、三毛別の集落で、穴もたずの大ヒグマ、次から次へと人を襲い、村人8人食い殺す」パンパパンパンパン（←張り扇の音）とやったものだから、高齢者の多い会場は結構盛り上がったのでした。
そしてお昼にはギャラであるとん汁と炊き込みご飯をいただき（さすがに2杯は食べられない）家に帰ったのじゃ。
家に着くと家族はＷＢＣの日本対キューバの試合を観ているではないか。ワシャは野球にはまったく興味がないので６対１で日本が勝っていることを確認すると刈谷のイトーヨーカドーに出かけた。ここはブックオフが隣接しており、買物と本買いが一緒にできてしまうので便利なんですぞ。
ブックオフで『フィールドワーク入門』『カーネギー名言集』『フランス外人部隊』『犯罪捜査のすべてがわかる本』『信州の大臣たち』『信州南北戦争』などを拾った。そして、なななんと！吉川弘文館の人物叢書『一条天皇』が105円で出ているではないか。2004年発行の新品だっせ。これだからブックオフ漁りは止められまへん。
その後、イトーヨーカドーにトイレを借りにゆくと、1階のロビーに黒山の人だかりができているではないか。もちろんロビーにある大型テレビの前でＷＢＣの試合を観戦している黒山ってことはすぐにわかった。チラッと画面を見れば、６対５になっているではないか。ありゃま、随分と追いつかれてしまったねぇ。
そこには老若男女50人ほどの人が集まっており、その中に高校生くらいの派手な恰好をした女の子がいた。彼女はテレビの画面に向かい手を合わせ祈っている。その姿は清浄ないい姿だった。
イニングは９回の表に入ったところである。ワシャも日本人だからね。ちょっと祈ってみるか。
結果は日本が追加点を挙げてキューバを突き放し優勝した。王監督が宙に舞ったのを見て黒山は喚声をあげている。少女は目尻を押えていた。よかったね、きっと君の祈りが通じたんだよ。
