エイリアン その1

 先日、確定申告で近くの役場に行った。その時に役場の窓口で外国人の中年夫人が唾を飛ばして職員を罵倒している。ただし半分以上、日本語ではなかったので何を言っているかは理解できなかった。
 このあいだの日曜日のことである。刈谷市東陽町商店街の狭い歩道を、本を読みながら歩いていた。ふと強いコロンの臭いに顔を上げれば、服装が乱れた大柄な外国人3人がワシャの前を行くではないか。その内の男女ペアは恥ずかしいくらいしっかりと密着して歩いる。前からきた小学生は3人が歩道一杯に広がっているので、すれ違うことができずに車道側にはみ出して外国人が通過するのを待っていた。危ないぞ、小学生。
 これは昨日の電車の中での話だ。初老の紳士がワシャの前の席に座っていた。駅に着くと紳士の隣の高校生が立ち上がったので、席に小さな隙間ができた。乗降客でバタバタしている車内をその隙間目指して突進してくる物体があった。ジャージーを着た小太りの女である。その女は3歳くらいの男の子の手を引いて突進し、狭い隙間に巨大な尻をねじ込んで、「そりゃ入らないだろう」という前面で見ている大方の人の期待を裏切り紳士の横に納まってしまった。それはいい(ホントはよくないけど)。それはいいんだが、そのねじ込みの作業中に子どもが何度か隣の紳士の足に当たり、そして靴を踏んだ。紳士はその女を一瞥したのだが、女は一言も詫びることなく悪びれることなく平然と紳士を睨みかえした。その後、この女、どこかの国の言葉で子どもに何事かを話しかけている。外国人だった。
(「エイリアン その2」に続く)