9.11選挙総括

 ワシャが住む愛知13区では、自民党の大村氏が民主党の島氏に3万票の差をつけて勝利した。今回、島氏は比例での復活も果たせなかった。接戦といわれていただけに島陣営には厳しい結果だろう。
 この13区の厳しい民意は、確かに小泉さんの追い風が吹いたということもあることにはあるのだが、大半は大村氏と島氏の意識の差に寄るところが大きかった。第41回の総選挙(平成8年)で島氏に7000票差で惜敗して以来、大村氏はこまめに選挙区を回った。消防団の詰所にも顔を出したし、小さな行事にも足を運んだ。それに地元秘書の腰の低さ(イコール候補者の腰の低さ)が島氏とは数段違っていた。
 第42回(平成12年)の総選挙において339票差で大村氏に破れた島氏は、あわてて地元に顔を出すようになるのだが、それがいかにも大村氏の後追いというのが見え見えで対応も甘かった。例えば地元の小さなイベントのスケジュール表を求めるのにも、大村氏は秘書にじかに足を運ばせ主催者にあって手に入れるのだが、島氏サイドは電話で問い合わせてくるばかりでそういったこまめさに欠けているのだ。
 この選挙中にこんなことがあった。島氏の立会い演説会が某市の市民会館で開催された。島氏がどんなことを言うのかが気になったのでワシャも顔を出したのだが、のっけからだめだった。この時に「島氏、落選だな」と確信した。
 市民会館は市役所の隣にあった。島氏に動員された後援会は大挙して市民会館に押し寄せ、市役所周辺の駐車場を占拠してしまったのである。おいおい、市役所では期日前投票が行われているんだよ。庁舎前に確保してあった期日前投票者の駐車区画まで攻めちゃって大丈夫かな〜と思っていたら、案の定、大変なことになってしまった。期日前投票に訪れる市民が駐車できなくなってしまったのだ。
 物好きなワシャは役所の玄関横で聞き耳を立てていたが、投票にやってきた市民は一様に島陣営の傍若無人さに怒っていた。これでは島氏に投票しようと思ってきた人だって入れたくなくなるよね。
 今回、民主が大惨敗した。もちろん岡崎トミ子のような異常な議員を抱えているという胡散臭さを国民が嗅ぎ分けているということもあろうが、民主党の若手に通じる意味不明な高慢さと、いつまでたっても空理空論ばかりを振りかざすいかがわしさが市民の反発を招いたのではないだろうか。