愛知博雑感 その2

4 意味のないもの
 入場すると入口でカード型の音声感知装置を渡される。会場内で耳に当てると解説が聞こえてくるのだそうだが、使っている人はまばらだった。とくに高齢者で利用している人はワシャの周囲では皆無だった。だいたい使い方が分からないし耳に当てても何も聞こえないんだもの。
5 スーパーハイビジョンシアター
 世界初の超高精度映像システムだそうなんだが、1988年のぎふ中部未来博の縦長スーバービジョンのほうが迫力があった。内容についても観光ガイドの域を脱していない。それにこのシアター、お客を階段状のスペースで立ち見をさせるのだが、一段に2列のお客を並べるものだから後列に並ばされた背の低い人はまったく画面が見えないという状況に陥る。それにアテンダントが何も案内をしないので、前列の人間は帽子をかぶったまま映像を見ている。これなら田舎の電力会社のPR館にいる案内嬢のほうがよっぽど気が利いている。
 もう一つ、このシアターで気になったのが防災対策である。支えるものもない状態で数百人がすしずめに詰めこまれている。この状況で地震が起きたらどうなるだろうか。観客は一斉に転倒してあるいは死者すら出るかもしれない。

 グローバル・ハウスはまだまだ続くのだが、問題が多すぎて書ききれない。まだ1館目でこの有り様である。この博覧会がかかえる問題は根深い。とりあえず「グローバルショーケース」の話や目玉の「マンモスの干物」については明日のこころだ〜(小沢昭一風)。