雲雀忌

 昨日、仕事帰りに書店による。文庫の棚を物色していると「川の流れのように」という本を見つけた。それは昭和の歌姫美空ひばりの書いた自伝やノートに綴られたメモなどで構成された本である。巻頭にひばりの写真が24ページにわたって掲載されており、貴重なひばりの水着姿の写真なんかもある。巻末には詳細なひばりの年譜が載っており資料としてもなかなか優れものといっていい。
 また小学生の息子の和也とのやりとりなんかも赤裸々に書かれており、わがままに育ってしまった和也にひばりはずいぶんと苦労させられていたことがうかがえる。今でこそ和也は「美空ひばり」で食っているから殊勝なことを言っているが、どーしようもないガキだったからね。
 それでも子どものいないひばりにしてみればこの養子がかけがえのない存在だったのだろう。1歳の和也を抱くひばりの写真があるが、それは本当にうれしそうに写っている。
 今日はそのひばりの17年忌である。