35年の変遷

 35年前の今日、EXPO’70が「人類の進歩と調和」をテーマに掲げ大阪千里丘陵で幕を開けた。わずかに35年だが時代は隔世の感が強いなぁ。
 あの頃、歌舞伎座の観覧料は2,500円だった。この3月の勘三郎襲名披露が20,000円である。通常なら16,000円程度だから、それでも6.4倍になったわけだ。かけそばは1ぱい100円だった。今は500〜600円といったところか。
 昨日から大相撲春場所が始まったが、正面桟敷で2,000円だったものが11,300円になっている。
 その点、日本酒は優等生だ。35年前に二級酒は660円だったが、今でも紙パックの安い酒を探せば、1,000円程度で売っている。倍にもなっていないということである。酒造メーカーはがんばっているね。
 小泉さんは月収で300万円程度もらっているらしいが、佐藤栄作は66万6,500円が給料だったから、4倍くらいになっている。
 自転車が優秀だ。昭和45年に実用車1台当たりの小売平均価格は28,000円だった。今はその金額で変速機付きのママチャリが購入できる。装備から考えれば安くなっている。
 コーヒーは当時120円だった。今はスターバックスのショートドリップコーヒーが250円だから概ね倍というところだが、紙コップだからね、ここは。通常のウエイトレスのいるコーヒーカップで出してくれるお店は400円前後になっている。
辞典は広辞林で1,700円した。現在は8,971円だから5倍になっている。
 最後に、値段ではないが犯罪の伸びをみてみよう。こそ泥を除く刑法犯が45年ごろは20万件前後を推移していたのが(実は平成7年まではそのあたりだった)、平成14年には50万件に迫ろうという勢いである。これに反比例して検挙率は90%から39.6%まで落ち込んでいる。
 時代は確実に悪化している。