「15日午前7時50分ごろ、福島市丸子漆方の市道で、登校中の同市立鎌田小2年の男児(8つ)が、通りかかった若い男に『おはようございます』とあいさつしたところ、男は『うるさい』などと怒鳴り、いきなり頭を素手で殴られた。男はそのまま立ち去った。」というニュースがあった。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050215-00000206-kyodo-soci
 それにしても、何とまぁ殺伐とした人間が蔓延っているのだろう。子どもに挨拶されて殴りかかるとは、これではまるで「猿」だ。子どもがちょっかいをかけると、歯を剥いて怒りを現すあの「猿」である。
 小学校2年生の少年は、先生の「挨拶をしなさい」という教えを、真面目に実践していたのだろうが、相手の脳味噌が猿並みというところまではわからない。不可抗力だった。先生はこのことに懲りずに「やっぱり挨拶をしなさい」と指導すべきだし、「相手が猿だった」ということを教えてあげなくてはいけない。
 冒頭のニュースは「Yahoo!ニュース」から引用したのだが、ひどい文章だ。
「男は『うるさい』などと怒鳴り、いきなり頭を素手で殴られた。」この文章で主語は「男は」だよね。とするなら末尾は「殴られた。」ではなく「殴った。」としなくては文意が通らない。そして、できれば「いきなり素手で頭を殴った。」にしたほうが読みやすくなる。「いきなり」で読者は「いきなりなんだな」と脳で認識をする。次に「頭を」がくると、脳裏に「少年の頭」のイメージを結ぶ。その次に「素手で」とくるので「男の素手」を思い浮かべ、最後に「殴られた。」でイメージは再び少年の頭に戻らなければいけない。手間が一つ多いのである。
 文章を生業とする記者は、自分の書いた文章に責任を持たなければいけない。こんな小学2年生程度の文章を書いているようではダメだよ。読者がイメージを結びやすい文章(読みやすい文章)を書くためにシナリオの作法を勉強したほうがいい。
「猿でもわかるシナリオ術」なんて本があったかなぁ・・・