NHKと郵政公社

 NHKの海老沢会長が辞任を表明した。当然といえば当然のことなのでどうでもいい。問題は、海老沢会長をコアとした一連のNHKの不祥事に関連した「受信料支払い拒否」についてだ。
 確かにNHKの体質改善を進めるため、あるいは現経営陣に視聴者の怒りを伝えるため、やむにやまれず不払いの表明をしているという高邁な人は別として(ただし末端の地域スタッフにストレスを与えるという点からは気に入らないけどね)、十何万人にもなる支払い拒否の大半は、どうにも胡散臭い。
 2002年に札幌の西友に群がったあさましい連中がいる。西友が牛肉の偽装販売した分についてレシートがなくとも返金をすると公表したのである。公表後、来るわ来るわ、わいて出るわ、販売額50万に対して5000万円もの請求者が西友に集まってきた。中には70万円もの牛肉を買ったと言い出すバカも出てきた(そんなに売り場に並んじゃいないって)。どうもNHKの受信料支払い拒否者の中には、この札幌のバカと同種のあさましいバカが混在しているような気がしてならない。どうしても支払い拒否を実施したいのなら、NHKは絶対に見ないという毅然とした行動をとらなければいけないし、こっそりと見ているくらいなら払うべきは払ってどうどうとしていなくてはいけない。抗議表明は別の方法でいくらでもできるのではないか。

 日本郵政公社が発足してまもなく2年が経過しようとしている。見た目には何が変わったのかよくわからないが、とりあえず正月2日も年賀状を配達したそうだから多少は変化しつつあるのかね。
 それにしても変わらないのが郵便配達の赤バイクにのった連中だ。バイクで歩道を走るのはお手のものだし、狭い住宅街をエンジン音も高らかに疾駆する姿は見ていてとても危なっかしい。もう少しゆっくりと配達できないものだろうか。
 生田総裁が1周年のあいさつで、常に顧客の立場に立って考え、お客さまにより良い、より魅力的なサービスを提供すること、を再度、発言しているが、末端までは浸透していないようだね。郵政公社もNHKのようにならないように祈っているよ。26万人もの職員をかかえる大会社である。トップがいかに気張っても末端は相変わらず能天気でなければいいけどね。