おかしなこと二題 その1

 わけのわからないおっさんが朝日新聞三河版に載っている。あの「週間金曜日」に掲載されていた「買ってはいけない」に人生を大きく揺さぶられたというのである。「買ってはいけない」の中に自分が広告を手掛けた同種の商品もあったので、仕事に疑問を感じてうつ病になったんだとさ。お疲れ様、ふう。
 だいたい「買ってはいけない」は大きな論争を巻き起こしていたのをこの御仁は知らないのだろうか。あんなセンセーショナルな論争を知らずして広告会社の部長がよく務まったものだ。「買ってはいけない」がいかにいい加減な根拠で書かれているか、それがいかにいかがわしいものかは、日垣隆という気鋭のジャーナリストによって論破され、論争に終止符はついている。もう何年も前の話ですぜ。
 この御仁、紙面で次世代を託す子どもたちに「自分の判断力を磨いてほしい」と、メッセージを送っているのだが、まずご自身の判断力を涵養してほしいものだ。今頃、「買ってはいけない」を評価しているようではお里が知れようというものである。
(「おかしなこと二題 その2」に続く)