今朝の新聞から

 なんと慌しい除日の朝刊だろうか。まさに今年一年を象徴するような内容だ。

(奈良女児殺害事件36歳男逮捕)
 どうにもやりきれない事件だったがともかく解決した。奈良県警のお手柄・・・と、言いたいところだが、そうかな。
 かなり早い時期から土地鑑のある30歳前後で変態野郎だということはわかっていたわけで、少女に対する猥褻行為、殺人未遂で前科のある変態男を特定するのに40日以上も時間が掛かっている。その間、現場周辺の人々がどれほどの心労に苛まれたことだろう。奈良県警の偉い人がテレビで大手柄を吹聴していたが、必ずしも大金星というわけにはいかない。
 それにしても変態が後を断たない。思い出すのも不愉快だが、昭和63年(1988)に起きた連続幼女誘拐殺人事件の宮崎勤や、平成12年(2000)に発覚した新潟少女監禁事件の佐藤宣行などと今回の容疑者のもっている雰囲気がよく似ている。
 巷にはまだ多くの行方不明の子どもたちがいるという。変態は一日して成らず、変態は一日にして直らず。警察は変態の動向に目を光らせよ。
スマトラ沖地震 死者12万人か)
 想像を絶する数字だ。日本は自衛隊でもボランティアでもいいから現地に大動員してアジアの人々を救済しよう。ここでの懸命な働きが21世紀の日本のイメージをつくるといってもいい。妙な国にODAやら経済援助をしている場合ではない。
紀宮さま・黒田さん婚約)
 変態の記事が1面を占めてしまったので、明るいニュースが隅に追いやられてしまった。紀宮さまの肉声を初めて聴いたが、論旨明快に整然と穏やかに記者の質問に答えておられて、生まれも育ちもおいらたちとは違うんだなぁ、と、へんなところで感心をしてしまった。
 このニュースだけがヘドロのような記事の中にあって一輪の花のように爽やかだった。この記事がなければ大喜利の新聞の救いようがない。