おすすめ2題

 全国の自治体で12月議会が始まっている。ケーブルテレビで録画を放送しているところもあるが、面白いから一度は地元の議会を見にゆくといい。
 原稿をシナリオどおりに読み上げる馴れ合い議会があったり、ヒダリ系の多い議会ではガチンコ議会があったりして面白いですぞ。どちらにしても幹部や議員のバカさ加減がリアルにわかって面白い。
 それでも掃き溜めにも鶴はいるもので、A市の教育長はほとんど事前に調整されたシナリオに目を落とさずに正面を見て柔らかい口調で答弁をする。もと教員だったこの人はものがいい。年間100回の街頭演説を自分のノルマとして早朝の駅前に立ちつづける市会議員がB市にいる。彼の議会での質疑も原稿を見ずにしっかりと顔を上げて話すのである。彼に言わせれば「いつも街頭で市民に向かって演説を行っているので自分の言いたいことはほぼまとまっている。それを議会で話せばいいので全然困らない」ということなのだ。野心と名誉欲だけで議員をやっているような輩には、是非、彼の爪の垢を飲ませたいものである。ただ市町村議会は玉石混交どころか瓦礫ばかりで、彼一人の爪の垢ではとても追いつくまい。
 そうそう、今日は太平洋戦争が始まった記念の日である。せめて今日ぐらいは先の戦争の意義について真摯に考えたい。日本人は平和ボケしまくっているが、世界の国々では臨戦体制のところが多い。60年前に思いを馳せて戦いの日常の中にあった父祖の労苦を想見してみるのも悪くない。