城下町を歩く

 昨日、岡崎の街を徘徊する。
 そうそう岡崎城の東にある篭田公園で「よさこいIN城下町おかざき」というイベントをやっていた。今や全国津々浦々で、判子で押したように似たような衣装をまとって、同じような踊りで大騒ぎをしているイベントだが、最近、どうも食傷気味だ。
 この近辺でも豊田市がやり、安城市がやり、碧南市がやっている。やりすぎて個性がなくなってきている。鳴子を使ったり顔にメイクを施したりするのも、どれも同様で目新しさはない。
 ある人が地方のよさこい風の踊りを見て「団体踊り版のカラオケ」と評していたが、まさにそのとおりである。
 もともとよさこい祭りは昭和29年に高知で始まった。30回目には参加者が10,000人を超え、今年は16,000人の参加者が市内15箇所で乱舞した。平成3年には北海道大学の学生がこのよさこい祭りを見て感動し、北海道でも同じようにできないものかと、「よさこいソーラン祭り実行委員会」を立ち上げた。今では300チーム以上が参加する大きな祭りになっている。これが全国に伝播した。この広がり方は、一種のお陰参り現象ではないかとさえ感じる。
 派手な衣装で派手な踊り(上手い下手はこの際問わない)で、自己満足はこれに過ぎるものはない。お陰で暴走族やレディースに走る青少年が減っている。案外、犯罪の現象には「平成お陰参り」が効果的なのかもしれない。