名駅夜話

 飲み会では名古屋の女子大事情の話になった。
 昔は、「一に金城、二に椙山、三、四がなくて五に淑徳」と言われていた。
 一の金城学院大学は名古屋で有名なお嬢さん学校で、中学から金城学院の娘を「純金」といって「あんたんとこの娘さん、純金かね、純金なら引く手あまただがね」と、花嫁ブランドとしては確固たる地位を築いている。最近、淑徳に追撃されているが、なんとか鼻の差で逃げきっている。
 二の椙山女学園大学の落ち込みがひどいそうだ。大学再編の嵐のなかで旧態とした状況から抜け出せなかった。偏差値でもかなり下がってきているという。今では、「一.五に金城、二に杉山、淑徳」くらいか。
 但、愛知淑徳大学は女子大ではなくなった。数年前に男女共学にしたのである。これが功を奏して偏差値が上昇しつつある。大学改革に成功したのである。男女共学だから厳密に言えば金城や椙山とならべてはいけないのだが、名古屋近辺では「淑徳」っていう呼称はどうみても女子大生のものなのである。
「向こうから淑徳が来るぜ」という時の淑徳は完全に女性名詞なのだ。もちろん「金城」、「椙山」は女性名詞である。反対に「中京」と言えばこてこての男性名詞なのだが、今回、アテネ女子レスリングで中京女子の吉田、伊調姉妹がメダルを獲得して有名になったので中性的な色合いが強くなった。
 そんなどうでもいい話で名駅前の夜はふけてゆくのであった。

(なお、「危ない大学・消える大学」では上記の大学はすべて中堅私大Dグループに含まれている。このグループでは知名度、ブランド力の差が大きく影響するとあるから、やはり金城が強いか・・・)