溜飲下がったり上がったり

(溜飲下がる)
 ほらほら、言ったとおり旭天鵬がバカ横綱に勝ってくれた。優しいモンゴルの力士は横柄なモンゴル男を高々と吊り上げて勝負を決めた。
 それにしても武蔵丸親方の解説は、よく分からなかった。「ぼそぼそぼそぼそ・・・」と、あの低い声で、小声で話すものだから、ちっとも聞こえないのだ。でもいい人には変わりないけれどね。
(溜飲上がる)
 北の湖理事長は、かつて高見盛のパフォーマンスを禁じたことがあった。そのためペースを乱した高見盛は負けがこんでしまった。横綱の左手刀には鷹揚なところを見せる理事長が、高見盛には手厳しかった。なんだかこの理事長もはっきりしないなぁ。
(溜飲ますます上がる)
 なんと不自由な警察機構であることか。宇都宮市暴力団員を立てこもらせてしまった神奈川県警は、家宅捜索に入る30分前に栃木県警にそのことを知らせた。そのため打ち合わせもなにもできるわけがなく、容疑者が15年前にやはり同様な立てこもり事件を起こしている事実も確認せずにこの体たらくな状況を招いてしまった。
 ある警察官が「オレオレ詐欺で、振込先が県外であった場合、ほとんど捜査はできない(しない)」と、言っていた。要するに、オレオレ詐欺程度で、他県の所轄に義理を通してまで証拠品を集めて捜査するほど暇じゃぁないということである。 今回は、拳銃の押収ということで成績も上がるし、新聞も取り上げてくれそうだったので、遠路はるばるやってきたということなんでしょうね。
(溜飲わだかまる)
 15年も長期にわたり手をつけずに預けておいた口座の解約に、田舎からわざわざ名古屋の銀行に出かけた。
 5年の自動継続式貸付信託というやつで、窓口で解約を申しこむと、「2月に自動継続しているので来年までおろせません」ということだった。確かに、通帳には「募集締切日(ご継続日)から1年間は中途換金できません」と書いてあるけれど、この金って私の金ではないの?なんで自分の金が自由にならないの?その金がなかったら一家路頭に迷うってなことになるかもしれないのに、それでも銀行はいいの?
 しかたないので、「はあ、そうですか」と小さなため息をついて帰路についたのだった。