朝青龍という汚点

 大相撲初場所が酷かった。休場、角番、8勝7敗を繰り返していた屁垂れ大関千代大海が引退したのはよかったが、琴光喜が1勝7敗で休場、琴欧州魁皇はクンロク大関、次世代のホープと期待される稀勢の里は上位陣に総負けし、豪栄道は勝ち越すことすらできなかった。その上、真面目な横綱白鵬は3敗するし、できの悪い横綱朝青龍が優勝してしまった。
 ワシャは大相撲をこよなく愛するものである。外国人が増えようが、大関が弱かろうが、それでも大相撲を見続けてきた。しかし、この横綱だけはどうしても許容できない。
 相手力士が土俵を割っているにも関わらず、駄目押しをする。要するに止めを刺そうとする。そんな下品な横綱を見たことがない。喜怒を慎むべき大看板が、土俵の上でガッツポーズをしたり破顔したり、ガキじゃねえんだ。その上、嘘をつく。サボる。威張る。暴行をする。
http://hochi.yomiuri.co.jp/sports/sumo/news/20100122-OHT1T00238.htm
 上の記事に写真がついているが、朝青龍の帯を見てくだされ。モンゴル国旗が並んでいる。モンゴルには礼を尽くすが、日本には礼を尽くしていない。もちろん土俵上で相手にも礼を尽くさない。日本の武道というのは礼に始まり礼に終わるという精神を大切にする。しかし、朝青龍にそんなものを尊重する気はこれっぽっちもない。この横綱、金のかかった喧嘩をするために土俵に上がるだけなのだ。これほど卑しい横綱は見たくない。
 こんな最悪の横綱にずっと苦言を呈してきた内舘牧子さんが横綱審議委員を退かれる。
http://sports.yahoo.co.jp/sumo/news/show/20100125-00000260-sph-spo
 朝青龍は目の上のたんこぶが消えて大喜びをしている。発言にも余裕がある。残りの委員では朝青龍の暴走は止められまい。
 4年前に朝青龍は『一番、一番!真剣勝負』(NHK出版)という本を出した。その中で朝青龍は日本人に苦言を呈してくれている。
《日本の人たちは、大切なことを忘れかけているような気がするよ。江戸時代から明治に変わるとき、大正時代、昔の人はどれだけ苦労したか。それを思い出した方がいいように思う。》
 お前に言われたくない。