読書のすすめ

 とはいっても無料読書のすすめなんですなぁ。
 最近、書店にいくと必ず各出版社が月刊で出しているPR誌(定価100円だけどただでくれる)をもらってくる。新潮社「波」、集英社「青春と読書」、岩波「図書」、小学館本の窓」、未来社「未来」、文藝春秋「本の話」、角川書店本の旅人」、講談社「本」などである。
 今月は「本の話」がおもしろかった。特集は「坂の上の雲」で半藤一利中村彰彦らが寄稿している。他にも崔洋一吉行和子らの書評、南伸坊の連載「20世紀の記憶術」も楽しめた。雑誌で二つ読みたい記事があれば雑誌を買うことを信条にしているので、今月号は得をしたと思った。
「青春と読書」の「父の文章教室(花村萬月)」もおもしろかった。今月で最終回だったが、新書ででるらしいので、楽しみだなぁ。関川夏央の「本棚の忘れもの」は本多勝一の「愚」を指摘した文章で佳作だった。
「波」に連載されている宮城谷昌光の「古城の風景」は、彼が蒲郡出身ということもあって、愛知県周辺の城跡をめぐる紀行文になっていて興味深い。
 書店のレジカウンターにいけば、各社のPR誌がならんでいるので、是非、手にとっていただきたい。で、「これいい?」と愛想よく書店員にたずねれば「どうぞ」と返ってくるだろう。聞くのに抵抗のある方は、仏頂面を引っさげて黙って手にして、そのままレジ前からフェイドアウトすればいい。
 本当は、書籍購入をしたときに「これもお願いします」といって何冊かかき集めて書店員に渡すのが精神衛生上はいいと思いますよ。