祝!池田小学校改築

 大坂教育大学付属池田小学校の本校舎が20億円をかけて改築された。
 なんで?
 もちろん事件に巻き込まれた子どもたちの不安や緊張を取り除くための、必要な措置であることは理解できる。ただ、そうであるなら330箇所にもおよぶ非常ボタンやフェンスの感知器などの過剰な対策は池田小学校だけにしてもらいたい。
 宅間はたまたま校舎内に侵入して犯行に及んだが、酒鬼薔薇は閑静なニュータウンの一角が犯行現場となっているし、長崎の幼児殺害事件は立体駐車場だった。ついこの間の群馬高崎の事件は、集合住宅の自宅玄関前が犯行場所なのだ。危険なのは学校内であるよりも校外である可能性のほうがはるかに高い。にもかかわらず池田小の事件があまりに衝撃的であるため、対処もヒステリー症状を呈してしまっている。
 文部科学省は、全国23,000の小学校すべてに非常ボタン、侵入感知センサー、警報ランプ、警報スピーカーを設置し、要塞化してゆくのだろうか(刺股も配備するんだろうね)。木を見て森を見ず!巨費を投じて防犯に努めても、宅間が父兄の中にいたらどうするんだ。父兄参観日に校内に侵入し、犯行に及んだら防ぎようがあるまい。それとも父兄に金属探知機でもくぐらせるのかね。どれだけ過剰に防犯設備を備えたところで無駄なのだ、ということが、ちょこっと頭を働かせればわかりそうなものなんだが、文部科学省の秀才クンたちは想像力がないからね。(あんがい予算確保が容易になったと喜んでいたりして・・・)
 現在、女性教員の割合は小学校で61%を超えている。これではいくら非常ベルをならし、刺股で駆けつけても戦力にはなるまい。屈強な男性教員を増加させることを考えるべきではないか。あるいは警察官を増員して、学校内を含めた地域を巡回させること、そして根本的には社会の治安を回復させるという根治療法が必要なのである。軽微な犯罪でも許さない、犯罪を犯したら極めて厳しい措置が執られる、そのことを犯罪者、犯罪者予備軍に知らしめ、社会の秩序を再構築しなければ、いくら学校防犯に予算を投入しようと「泥縄」でしかない。
「くさい臭いは元から断たなきゃダメ」というCMが、昔、ありましたなぁ……。