「豚めし売り切れ腹立て店員暴行」(朝日新聞)その2

豚めし暴行」事件の話が、589字中244字の記事引用だったので、別の話をもうひとつ。

 最近、街中を自転車で走っていてとくに目に付くものが、犬の糞です。歩道の脇に、それこそ30センチおきに点々と糞々が鎮座しておられるのです。ときには歩道の真ん中にウコン色やチョコレート色のそれが香々しく私の行く手を阻むのです。帰路にそれを再確認すると、無残かな、自転車の轍に踏みつぶされて四方に飛び散っておりました。
 愛犬家のマナーも地に落ちた。犬のケツの世話くらいきちんとしろよ。昔から犬の糞はごろごろしていたが、最近、とみに多くなった。昔から犬の糞を数えていたから間違いない。愛犬家とはいっても善人ばかりとは限らず、人を殺すやつもいれば、犬を虐待するやつもいる。糞を撒き散らすやつもいれば、糞を踏むやつもいるだろう。それはいいか。
 糞糞糞と品がなくなってきたので、江戸の話をしたい。
 江戸という町は、江戸時代、世界的にみても大都市でその商圏は開幕以降拡大の一途をたどっている。そのマーケットのなかで活躍するのが、近江商人伊勢商人だった。近江人と伊勢人は商才に長け倹約にも努めたから、宵越しの金を持たないというバカな江戸っ子のなかで増殖をしていった。その結果、江戸には伊勢屋と名乗る商人が多くなった。だから江戸の町でありふれたものを評して「伊勢屋稲荷に犬の糞」といわれた。
あ、やっぱり犬の糞になっちゃった。