上っ面はネバネバだが中身は空っぽ

《「幼稚で低レベル、もはや国家の悲劇」…石破首相が掲げた「楽しい日本」怒り噴出 小沢一郎氏ら痛烈批判 物価高、ガソリン高騰…不安山積》

https://www.zakzak.co.jp/article/20250125-4MPRLWPQSZIDTENJO7N3N3TH44/

 ううむ、石破首相は手のつけられない阿呆だな。

 立憲民主党小沢一郎衆院議員が「近年ここまで幼稚で低レベルな政府のスローガンは無い」と批判していたが、確かに「楽しい幼稚園」と書かれた看板が近くの園に下がっていたっけ。

 まぁ村長の孫で、知事・衆議院議員の息子で、甘やかされ何不自由なく好きなように生きてきたオタクでは「楽しい」くらいしか思い浮かぶまい。

 とはいえ印象だけでなじっていてもいけないので、石破ニゲルの施政方針演説とやらを読んでみた。

 まず冒頭に「これからの新しい日本を考える年にしたい」と言っている。ふ~ん「考える」のね?

 でね、新しい日本を創る上で「価値観の転換が必要だと考えます」と、また考えちゃった(笑)。ここでニゲルの言う「価値観」というのは、明治維新以降に掲げてきた「強い日本」、戦後に掲げた「豊かな日本」のことである。そこなら「楽しい幼稚園」というスローガンを掲げようと提案しているわけだ。

 いいですか、明治維新以降も「強さ」と「豊かさ」を目指していた。国の目的は欧米列強に蹂躙されないように「富国強兵」だった。戦後は敗戦の呪いから抜け出せず、とにかく富国だけを目指してGDP世界第2位の国家になったものである。とはいえ、軍としての自衛隊は米軍と連携することで東アジアのトップを独走していた。

 しかし昨今の平和ボケで軍拡一直線の支那に追いつかれ追い越され、だらしない内閣は、媚びを売りに朝貢外交に必死だ。

 なにを言いたいかというと、国家たるもの、政治を担う者は、常に「強く」「豊か」であるように粉骨砕身の努力を怠ってはいけないのだ。

 それを「楽しい幼稚園にします」って、阿呆を通り越した「馬鹿か」と言いたい。

 高市早苗さんは自民党総裁選を「日本列島を、強く豊かに」というキャッチフレーズで戦った。あるいは日本保守党のスローガンは最初から「日本を豊かに、強く。」である。これが本道の主張なのだが、オタクはこれらに同調することに抵抗感があったんでしょうね。その上に「楽しい」を乗っけてしまえ・・・ということで「楽しい日本」になっちまったんですね(泣)。

 この「楽しい幼稚園」を実現するために、ニゲル園長は何を言い出したかというと、園舎そのものを改築しようと言い出したわけ。何年か前に田中園長が大改造をしたんですよ。それをそのまま持ってきて二番煎じもいいところですわ。それに改築費はどこから出すのさ?園に通う子供たちの負担は田中園長の頃に比べて何倍にも増えていて、ニゲル園長はその上に改築費まで徴収しようと、園の経理担当者と画策しているんだね。

 話が脇に逸れた(謝)。施政方針演説のことである。

「高めます」「進めます」「支援します」「広げます」「強化します」「創り出します」「加速します」「具体化します」「法案提出します」などなど、官僚が作文した些末な施策部分についてはもっともらしい言葉が並ぶ。

 しかし、喫緊の「外交安全保障」に関わる日米協力の話になると「考えます」になっちまう。「政治改革」については短い文章の中に「考えます」が2カ所。「憲法改正」では考えるどころか、国民が議論を深めるように「期待します」ってさ。これも2カ所。で、オメエは何をやるのさ?

 結びの言葉として、わずか600字の中に「熟議」し「政策協議」し「議論を重ね」「真摯に議論してまいりたい」と書いている。議論しっぱなしじゃねえの?結論はいつ出るのさ?首相としてのリーダーシップはどこにあるの?

 見事に詰まらない施政方針演説だった。