今日は相撲の話

宮城野部屋春場所後にも閉鎖へ 伊勢ケ浜一門の会合で方向性》

https://news.yahoo.co.jp/articles/6068823a970e5ba2f85561632508962a31d838d1

 大関にまで上がった高砂親方朝潮)ですら、傍若無人なモンゴル人横綱朝青龍には何も言えなかった。

 白鵬の師匠だった10代目宮城野(竹葉山)は、最高位が前頭13枚目という力士で、とてもじゃないが大横綱を育てるだけの力量のある人ではなかった。間違いなく白鵬は自身の天性の資質と努力によって「技」と「体」を磨いて大横綱になっている。「心」は置き去りのままね。

 ワシャは白鵬が入門する前の宮城野部屋を知っている。十両力士が一人いて、あとは幕下以下10人くらいの陣容だった。10代目の親方はそれほど熱心な指導をしているという感じではなく、上位の力士が下位を指導している、そんな印象を受けた。親方というより床山さんかなぁという雰囲気を醸していた。

 その後、元十両の三段目力士の金親が9代目宮城野の娘と結婚して、11代目宮城野となり部屋を継承した。その時点で白鵬はすでに大関を狙う三役で活躍をしており、厳しいようだが十両程度の力士が技術的にも精神論的にも指導・育成できる対象ではない。

この11代目宮城野が問題の多い人物で、週刊誌に取り上げられたり暴力事件で逮捕されたりして、結局相撲界を追われてしまう。部屋付き親方だった熊ケ谷(10代目宮城野)が12代目として復活を果たす。しかし、白鵬はすでに横綱になっていて、それこそ幕尻にいたくらいの師匠の言うことなんか聞くわけがなかった。

例えば、これが強い指導力を持っていて、武士道を体現するような「心技体」を備えてた名親方であったなら、白鵬もそれを学ぶ機会があったのだろうが、残念ながら竹葉山金親という三流の師匠にしか縁のなかったことが不幸だった。

バカがバカを育て、さらにその連鎖が続いていく。人間社会でも相撲界でも同様なのである。

それでも、繰り返すが天性の運動神経、反射神経、ずば抜けた体力、戦闘力、そして日々の鍛錬を怠らなかった白鵬は独りで強くなった。そりゃ我儘にもなるだろう。

 今回、重い処分を受けた13代目宮城野(白鵬)。それも致し方ない。「技」と「体」だけで肥大した大横綱は、極めて偏った「鬼胎(きたい)」に見えてしまう。

 白鵬に厳しかった漫画家のやくみつるさんがこう言っている。

「現役時代、白鵬はしばしば問題を起こし注意を受けていた。現役時代に親方衆からきちんと教育を受けていないため、彼には自分で考え能動的に謝って語るという態度が欠けている。これだと、また同じことを繰り返してしまう」

白鵬は現役時代やりたい放題。親方から指導を受ける、正しい道を説いて聞かせられるという実体験が全くない。そんな自分が親方になって、相撲だけでなく人としての生き方などを弟子に指導できるのだろうか」

 まさにやくさんの心配が的中した。というか、白鵬の相撲、行動、言説に疑問を持っていた相撲ファンはみんなそう思っていたけどね。

 宮城野部屋、悲運の横綱と言われる吉葉山が昭和33年に起こした部屋だった。ワシャはこの部屋の明武谷(みょうぶだに)という関取が好きで、その流れから宮城野部屋も好きだった。だから後年、名古屋場所で地元の寺に宮城野部屋が来た時には、足しげく通ったものである。それが66年の歳月を経て、モンゴル人横綱が潰してしまうとは・・・。

 これも外人が日本の伝統、歴史を壊してしまった事例ということになろう。考えてもみなさいよ。豊昇龍、日馬富士逸ノ城、北青鵬・・・近年、事件を起こして大相撲界を追われているのはモンゴル人ばっかりですぞ。

 基本的なことを言おう。すべての外人を排除しようとは思わないが、少なくとも日本人の心が理解できる外人、日本語で師匠から「心技体」の指導を受けられる若者が大相撲を形作っていってほしい。