名古屋場所が最終盤に差し掛かっている。昨日の段階で北勝富士が2敗でトップを走り、3敗で豊昇龍、錦木、伯桜鵬が追う展開になった。
横綱と東の大関が休場、西の大関も途中休場があって現時点で6勝7敗(休みを含む)で不調のため、上位がまったく機能していない場所である。辛うじて、関脇、小結陣、前頭筆頭の錦木、九枚目の北勝富士、幕尻の伯桜鵬らが場所を盛り上げてくれた。
上位陣不在に合わせて、解説の北の富士さんがお休みされていることも残念だった。舌鋒鋭く、力士にもアナウンサーにも前の海さんにも時に厳しく意見を言われる北の富士節が聞けないのは残念だ。前の海さんががんばって穴を埋めているけれど、やはり錣山親方(寺尾)以外の親方衆では解説の妙味がでないのも事実だ。
今後の展開として、上位5人がこのまま勝星を重ねて、千秋楽まで優勝争いがもつれこんで、北勝富士の平幕優勝ということで納める。豊昇龍、若元春は大関昇進。照ノ富士はこれ以上休場が重なるようであれば潔く引退を決めるのがよかろう。
前々から言っているワシャの持論なのだが、横綱大関に3人ものモンゴル人は要らない。霧島、豊昇龍がモンゴル代表であるのだから、膝や腰に爆弾を抱えている横綱には早々に引退し、静養をしていただくことが重要だ。
相撲の美学という点からも、体中にサポーターをぐるぐる巻きにした横綱というのは、どうにもいただけない。それなら、まだきれいな姿で相撲を取っている霧島、豊昇龍あたりに横綱土俵入りをしてもらったほうが、なんぼかマシだと思っている。
さて、今日言いたいことはここからである。
昨日の名古屋場所の正面解説が宮城野親方(元白鵬)であった。はっきり言おう。ぼそぼそと話す拙い日本語は聞き取りにくい。解説もよく解らない。まぁしかし錣山を除く他の親方衆も五十歩百歩なのでそこは許容するとしても、昨日の伯桜鵬‐錦木の解説がひどかった。何を言っているのかが見えない。伯桜鵬が錦木に勝って、伯桜鵬の師匠である宮城野にアナウンサーがコメントを求めた。それに宮城野が応える。
「まぁ入門した時、モンゴル相撲をやってましたから。あの、すごくモンゴル相撲に強くてね。あの、だれに教えてもらったのと聞いたら、まあ後輩たちとやっているんで、ということで・・・」
主語がないんでよく解らない。おそらく主語は「伯桜鵬」で、「伯桜鵬は学生時代からモンゴル相撲をやっていたのでこの勝利がある」ということを言っている。
おいおい、そこは大相撲名古屋場所の正面解説席だぞ。そんなところで「モンゴル
相撲は強い」と言われても好角家が頷くとでも思っているのか!
そしてこの発言は宮城野の心底に、「自分が強かったのはモンゴル相撲のおかげ」という大相撲をないがしろにした意識が潜んでいることの証であろう。
そう考えれば、日本の武士道、横綱道にあるまじき土俵態度、感情を露わにし、土俵を割っている相手にダメ押しをして、懸賞金を引っ掴んで嬉しそうにガッツポーズをとる・・・すべてに合点がいく。
ワシャは未だに白鵬という横綱は大相撲の恥だと思っている。そしてモンゴル相撲を讃えるモンゴル力士たちに席巻される大相撲が少し寂しいとも思っている。
基本は日本人だけで大相撲を形成すればいいと思っている。そして外国人が大相撲をやりたければ、北青鵬(モンゴル生まれ、本名はアリューナー・ダワーニンジ)のように日本人になって「北海道出身」となればいいのだ。
大相撲という国技、伝統文化を守るためには、厳しくタガをはめていく方がいいと思っている、心の狭い好角家がワシャなのだった。