選挙2題

《埼玉・所沢市長選で自民推薦の現職落選、虐待条例めぐる混乱影響?元民主党国会議員が初当選》

https://news.yahoo.co.jp/articles/18bc69002a7b5a6d373a1cdcbfedf5948876853b

 現職市長が4期目を目指していた。だが落ちた。まぁ地方自治体の首長など3期やれば充分で、12年で実現できなければ、その後、何年やってもまともなことはできないって。自治体の基本計画(今は任意)が8年から10年でまとめられる。例えば、前の市長の計画が気に入らなければ新市長が作り直せばいい。計画策定で2年、その後、それを実施して10年。ね、12年で大概のことはできるようになっている。凡人が4期目に入ると、惰性と慢心が増長してきて、だいたいうまくいかない。

 

ワシャの知っている首長にも5期目に入ったのがいましてね。20年もやっていれば仕事は慣れているし、市民は「市長市長」と持ち上げてくれるし、市役所の中には自分より年長者がいないので逆らう職員はいないし、もし逆らったら左遷すればいいし、給料はいいし、海外旅行や国内旅行もあちこち行けるし・・・ということで6期目7期目を狙っていた男がいた。

でも、そうは問屋が卸さない。天網恢恢疎にして漏らさず。なぜか水面下で市長下ろしが活発になったんですね(笑)。結果として職員からも議会からも総スカンをくって、職を辞さざるを得ない状況に追い込まれ、寂しく去っていったというケースもある。

 

 話が逸れた。市長下ろしの件になると、どうも筆が走ってしまう(苦笑)。話を所沢にもどそう。

 ヤフーニュースでは、《「虐待禁止条例」改正案をめぐる騒動が影響した可能性もある。》と言っている。それもあるだろうが、自民党県議団より上の自民党、岸田政権が足を引っ張った可能性が高い。LGBT法、移民受入れの自民党の動向などが、向かい風になっている。

 

《【開票結果】衆議院長崎4区補欠選挙、自民新人の金子容三氏が当選…参議院徳島・高知は野党系が勝利》

https://www.yomiuri.co.jp/election/20231022-OYT1T50124/

 長崎では新人(自民)が衆院比例代表前職(立憲)に辛勝した。岸田首相もひやひやしたに違いない。自民候補が勝って、立憲候補が負けたんだけど、この選挙はそんなに単純な話ではない。本来、自民候補は圧勝していてもおかしくない選挙だったのだ。長崎で金子一族と言えば有名な一族で、祖父の金子岩三は県議を3期、その間に議長を2回、衆議院議員を9期、農林水産大臣を務めた人物である。その息子の原二郎も県議を3期、その後、父の引退に伴い衆議院議員に。国政に15年携わり、最後は長崎県知事に転身して3期連続で当選を果たした。

 その息子さんが容三氏である。ぴっかぴっかの世襲議員、政治を家業をしているご一家なんですね。これだけの金看板、金(かね)の鞄、筋金入りの地盤を持っていての7000票はちと寂しい。投票率も大したことはなかったが、それにしても長崎を代表する政治屋の御曹司がこの得票ではねぇ。

 立憲の候補にも問題があった。だってさ、凋落いちじるしい立憲民主を名のれば、そりゃ票は逃げていくわさ。徳島・高知の候補者のように、無所属で立候補していれば、へたをすると逆転していたかもしれない。沈没船にしがみついていてはダメだって。

 その点で徳島・高知の広田氏はいい選択をした。自民党候補に9万1000の差をつけての圧勝である。これが自民党への逆風なのだ。そして選択肢があれば、有権者は適切に判断をするといういい事例になった。

 リベラル自民、極左立憲以外の選択がないこと自体がダメなのだ。この両党とも前時代の遺物となりつつある。岸田首相になって、それが顕在化してきたことは、日本にとってはいいことだった。

 河村ミャーミャー市長が言っていたが、政治の家業化はダメなのだ。安倍晋三氏や岸信夫氏は例外中の例外と言っていい。

 今回の選挙でもなんの仕事もしなかった小渕優子、政治家四代目で風力利権に関わる河野太郎、最近落ち目の石破茂、LGBTで正体がばれた古屋圭司・・・とにかく今の政治は世襲議員のオンパレードである。その代表の岸田首相も、東大を3回落ちて、コネで早稲田大学ご卒業後、民間企業、議員パパの秘書、議員パパが亡くなって、出馬、当選という黄金パターンを見ごとに実践している。大学さえ欲をかかずに、自分の能力をきちんと見極めて、慶應でも早稲田でもコネで入れたものを。そこだけが惜しかった。

 こんな連中が自民党の中枢を固めている。そりゃ国が亡びるわさ。