特殊な例ではありません

《女性職員を負傷させた村議長、事件前後の会話入ったUSB壊していた…「恥ずかしくて」と弁明》

https://news.yahoo.co.jp/articles/5a6e972d89827ba0f641ddaaeda1cf92003243aa

 いやはや、この議長の話は、5月18日の日記に書いた。

https://warusyawa.hateblo.jp/entry/2023/05/18/082610

 その時の第一報は5月16日の千葉日報だった。

長生村議長、傷害容疑で逮捕 酒に酔い、運転する27歳女性を殴ったり髪引っ張ったり…シートベルトで首締めも》

という見出し。私用で公用車を使い、女性職員に運転をさせ、その女性に見出しのような暴行を加えて逮捕された。これって、即座に辞表提出だよね。自治体の議長たる者が逮捕である。議会の名誉を守るためにも、謝罪をするとともに議会を去る。こんなことは常識中の常識だ。

 しかし、9期目で長老のジイサン、なかなかしぶとい、厚顔と言ってもいい。議会から「辞職勧告」が出ているにも関わらず、辞める気配がない上に、証拠隠滅のための器物破損までが明らかになった。

《複数の関係者によると、USBメモリーには、事件前後の車内での会話などが収められていた。東間氏が車を降りた後、携帯電話で女性職員に告げたひわいな言葉も記録されていた。(中略)村議6人が4月16日、村役場で音声を再生し、内容を確認した。その時、東間氏が姿を見せ、「自分も確認したい」とUSBメモリーを議長室に持って行き、壊したという。》

 これはアウトでしょ。これは議長がダメとか議員がダメという以前の話で、正常な人間のやることではない。これは、議長室の話なので当然しらふだろう。とすると、この罪は重い。

 ジイサン、「聞いているうちに恥ずかしくなって壊した」とか「お酒に飲まれてだらしない状態だった。なぜ、仲間で歓送迎会を開いたのに録音をするんだろうという気持ちがあって壊した」と釈明したんだとさ。そんな言い訳がとおると思っているところが甘い。公共物のUSBを壊す前に、政治家として腹を切れ。そのくらいの矜持もなく、9期も議員なんかやっているんじゃない。矜持がないからやれるのかもね(笑)。

 こんなことも言っている。

実刑でしたら、すぐクビでしたけど。自分としては罰金刑20万(円)で終わりましたので」

「進退は最初から結果が出たら、それに従うと皆さんに約束したんですけど。検事さん(検察官)に『お酒はやめなさい』ときつく言われましたが、『議員をやめろ』とは言われなかった」

 おまえは小学生か?いやいや、小学生のほうがもっとまともだ。「検察官のおじちゃんが『議員を辞めろ』って言わなかったもんね」って、阿呆か。

「自分…情けないですけどね。やり残したことがありますので、やり遂げたいと」

 このセリフだけでは解らないのだが、今、関わっている「歩道設置事業」や「津波避難施設増設事業」をやり遂げたいということなのだが、こういう事業は議長、議員が替わっても、行政サイドが継続してやっていくので、なんの心配もいらない。

「県会議員につないでいるのはオレだ」と思っているらしいが、そんなことは関係ない。事実、ワシャの地元なんか、県会議員がいるどころか、知事の地盤でもあるんだが、800mばかりの県道に30年経っても歩道がつかない。反対に、県会議員の地元でなくても、県の行政が必要と認めれば、さっさと事業は進んでいく。そんなものなのだ。

むしろ、評判の悪い議長が関わることで、千葉県が敬遠することにもなりかねないので、「さっさと辞める」これに尽きる。

 村長には、「議長として間違い犯したらいつでも辞めるように、辞表を議会の事務局長に預けてある」と豪語していたそうだ。しかし、なんのことはない。そういう局面に立たされれば、言い繕って、ごまかして、嘘をついて、なんとか議長の席、議員の席にしがみつこうとするなんざ、みっともねぇったらありゃしない。言行不一致。もっとも信用のできないヤツだね。

 でもね、ある意味ではこのグダグダ議長、地方議会でよく見られる議員の典型と言っていい。全部とは言わないが、どこの議会にも1人や2人、期数の多い議員はこんな臭気をまとってくる。

 ワシャの知っている事例では、宴席で、新人議員と古参議員がある政策についてちょっとした議論になった。新人のほうは弁が立つので、酔っていても落ち着いて理路整然と話をしている。古参の方は、酔っぱらって発言が支離滅裂になり、前と後の話がつながっていかない。古参の酒癖の悪いことは周辺の議員もよく知っているので、誰も相手にしない。新人議員が貧乏くじを引かされたわけ。

 結果、新人が議論に勝ってしまった。古参は、「ぐう」と言わずに、「殴ってやる」と言ってしまった。しかし、新人は古参よりも上背も肩幅もある。そしてなにより理性と度胸があった。新人は古参に「どうぞ」と言ったのである。激高した古参が新人に飛びかかろうとするのだが、そこは他の議員がよってたかって押し留めたのであ~る。

 この話の古参議員の役は、そのまま長生村議会の議長が演じてもまったく違和感がない。

 ことほど左様に、似たようなのがどこにでもいるんですよ(笑)。