元、明、清の次が少しバタバタしたけど「習」になった

 夕べのBSフジのプライムニュースに神戸外語大教授の興梠(こうろぎ)一郎先生が登場し、今回の茶番劇の解説をしてくれた。

 まず言われたのが「習近平の大勝利」ということである。敵対する胡錦涛派(共産主義青年団)の完全排除に「ここまでやるか」と感想を述べていた。

 今回の新指導部を己の子分できっちりと固め、習王朝を完璧に固めた。

「最近、媚を打ってきた共青団胡春華を降格させたのを見ると、地方時代の部下、紅い貴族という類の人間しか信用していない」

 と、言われる。

 これですわ。「紅い貴族」。要するに1900年代初頭に、コミンテルンから共産主義を叩き込まれ、毛沢東とともに支那全域を逃げ回った連中の子孫が、紅い貴族として台頭してきたものである。その筆頭が習近平であり、実力で伸し上がってきた胡錦涛李克強共青団)とは、そもそも対立関係にあった。

 その争いが今回の共産党大会で決着し、中華人民共和国という人民中心でも共和制でもない偽りの体制が、ついに紅い貴族の習に牛耳られる習帝国になったのだ。

 こうなればもう任期などという概念は意味を持たない。そりゃそうでしょ。皇帝様が続けたければいつまででも続けられるんだから。それが独裁帝国であり、独裁国家はすべての国際的ルールに則らない。だって、皇帝様のお言葉が全てのルールより優先されるんだから。

 もう東アジアは終わったね。