議員という民主主義

《市議が市職員に「みんなの前で恥かかせてやる」…次の出勤日から休暇、そのまま退職》

https://news.yahoo.co.jp/articles/aedcd65c94c474a7a61473bf162bd8c59b9ea42b

 このニュースは面白そうなので取り上げますね。

 ワシャの友人・知人には市議会議員も職員もたくさんいるんですよ。とくに友だちのT君は、市の職員を30年余勤務した後に議員になったヤツである。結構、国会議員でも基礎自治体職員という経歴を持つ人も多く、例えば 地元の愛知県選出参議院議員の藤川政人氏は扶桑町役場の職員だった。国でも地方でも両方を知っているという議員は少なくないだろう。そして「即戦力」ということであれば、確かに虎枝・両面宿儺は役には立つ。

※「虎枝・両面宿儺」は『呪術廻戦』を読んでね。

 国会議員ならある程度の学力が求められる(阿呆もいるけど)。でも、地方議員となると、そこいらへんの目立ちたがりのオッサンやオバサン、若造が地域に推されて出てくるので、予算書とか総合計画など見たこともないという人もいる、これも確かである。

 よく言えば市民感覚ということになろうが、それにしても中学校レベルの国語を知らない議員もいるから驚く。その点で、職員のほうは学力についての試験を経ている分、基礎学力は保障されている。そういったことを踏まえて冒頭のニュースに入りたい。

 

 まず茨城県稲敷市である。霞ヶ浦の南岸に位置する人口38,000人足らずの小さな自治体だ。1990年代半ばから人口減少が始まり1/4の市民がいなくなった。平成の大合併で辛うじて5万の人口で市に昇格したものの、そこたらも人口減少が続き現在に到ってしまった。

 議員数は20人、38000人で20人はちょっと多いですね。当該議員の名前は伏せられているが、52歳の議員は3人しかおらず、人相を観ると1人に絞られるかなぁ(笑)。

 と思って、稲敷市の議事録を見てみたらドンピシャだった。ワシャの人を観る目もまんざらではないのう(アホ)。 まぁここで名前は出しませんけど、そりゃ全国に五万といる議員の中には、そういうことを口走るバカも一定数はいますわ。ワシャでもそんな経験を持っている。某市議会議員との宴席でのことである。酔っぱらった議員から「殴ってやる!」って言われたくらいですから。ワシャは「どうぞ」と勧めたんだけど、仲間の議員が制止にはいって、結局、手を出すのは止めてしまった。殴ってくれればバカをひとり議会から追放できたのに、惜しいことをした(爆笑)。

 そういうことなのである。

「みんなの前で恥をかかせてやる」って、電話で言われたんでしょ?だったら殴られることもないし、「どうぞ」って話じゃないですか。一般質問でその職員のことを話題にするんでしょうかね。話題にされたっていいじゃないの。こういう話って言う方も価値を下げて恥をかくんですよ。

 だから職員側としては毅然としていればいい。議員から脅されたのは50代の土木系の職員ということだが、そんなものピシャリと拒否しないさいよ。

「恥をかかせられるものならかかせてみろ」

 くらいは言いなさいよ。

 この事件、根性の悪い議員と根性のない職員の話で、大して深い話ではなかった。

 ただ実力もないのに議員という立ち位置をかさにきて、偉そうにふるまうバカもいる。議会での反対討論では、「民主主義によって選ばれた議員を何と心得る」的な意見も出ていたが、選挙で選ばれたから何を言ってもいいというものではない。

 全国の議会周辺にひそむ問題を顕在化したニュースでしたね。