猿の続報

 猿顔のニーチャンが、高いところから金をばら撒いている。ハズレなしで1等賞が100万円、最低でも500円もらえるんだとさ。 紀伊国屋文左衛門だったか、忘れたけれども、向かいの座敷で庭に積もった雪を肴に雪見酒をきめこんでいた客の興をそぐために、雪に小判をばら撒いて、それを拾おうと殺到した遊女や男衆が雪を蹴散らすのを見て笑っている金持ち。

 そんな無粋さを感じてしまいましたぞ。金を宇宙から撒くもっともらしい言い訳をしていたが、そういうのって「人知れず施しました」というさり気ないのが格好いい。単なる下品な売名行為としか見えないところが残念だった。